お茶とまちづくりを考えるNPO法人です。


by ochaji
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秘蔵の茶器と一人で楽しむお茶

渡邊正治のおしゃべりです。
前回、我が秘蔵の備前焼の茶器を紹介したので、今回は その2 を紹介しましょう。
いつか静岡の浅間通りの茶碗、急須などを売ってるお店を覗いてみた。
店に溢れるほど陳列されているのは、一般的な茶色の常滑焼の急須がほとんど、それも、全部金網入りの風情のないものばかりであった。
 
 奥から店主らしき老婦人が現れて「どんなのをお探しですか?」と尋ねられたので、「金網の入っていない普通の急須を探しています」と言った。
 店主は「最近は全部こんなのばかりになってしまいました。ちょっとこちらへ来てください」と店の奥の隅のガラス陳列ケースに案内された。
 
 おお!! そこには何と小さな素晴らしい急須と湯冷まし、湯呑み が並んでいるではないか!!
 店主曰く「昔、戦争中疎開した時に店から持ち出した器ばかり、良い物、好きなのばかりを残しました。戦後、店を再開しましたが、そのうち深蒸し茶が普及するにつれて、このような急須は
売れなくなり、店の奥にこうして並べております。」と。
 
 その中のもの、いくつかをどうしても欲しなって、売ってくれるようにお願いした。
「ほんとに気に入っていただける人に使っていただけるのが一番うれしいです。今日は主人もおりませんので、この1/3の値段でよろしいですよ。でも内緒よ、、」
おお~なんという幸せであろうか!!d0022550_158616.jpg
 この急須は四日市市の萬古焼きである。中国茶の急須のようであるが、小さくて可愛くて、軽くて、渋い実に落ち着いた味わいがある。ほんとに欲しい人なら何十万円だしても手に入れたいだろうなあ~と思う。
d0022550_15142580.jpg次の黒い 急須は常滑焼である。素晴らしい上品な形をしており、つや消しの黒い肌は若干の赤みがうきでている。ところがある日、流し台の食器洗い籠のなかで、無残にも蓋と手が壊れていたのを発見、、、、まあ形あるものはいつかは壊れると納得させながらボンドで何とか繋ぎ合わせて修復した。
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 最後のは常滑焼の湯冷ましである。濃褐色の渋みのあるつや消しの良い形をしている。
これらはいずれも銘が入っているが、戦前からあったとすれば、少なくとも60年以上前の作品ということになる。いつか常滑や四日市市を尋ねて、これらの茶器のルーツを尋ねたいと思う。
  リーフ茶、特にこの静岡の山間冷地の香りの優れた美味しい煎茶を、一人、あるいは二人で、このような渋い茶器で静かに味わうのは、まことに風情がある。
 単身赴任が長かった(18年)小生は、マンションの部屋で、このような茶器で100グラム数千円する高級煎茶を数種類揃えて、毎夜、毎朝 一人で淹れて楽しむのが趣味でした。
 小生のお茶談義に影響された銀座の美しいママもまた、小生が紹介した藤枝の香りのお茶「藤枝かおり」を美しい茶器で毎日、マンションでひとりで淹れて楽しんでおられるという。
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by ochaji | 2006-02-12 15:54 | ■ 理事・会員の日記